そして、その雪のむろの中に、子どもたちはいました。
木の幹によりかかってフルートをふくアレクサンダー、鹿に餌をやるトービー、そして、リネットは、野うさぎを立たせて、音楽に合わせて踊らせながら遊んでいたのです。
リネットの小犬も後足で立って踊っていましたし、赤い小リスがアレクサンダーの体によじのぼり、地面には、ミルクを入れたお皿があって、ハリネズミとウサギが飲んでいました。
そして、トーリーのとなりには、けわしい顔つきをしたキツネまでいました。
そこには雪の壁を通して、明るいオパール色の光がさしこみ、枝の上にはたくさんの小鳥たちが、フルートの音にあわせて歌っています。
野ネズミが走りまわり、もぐらが顔をだしました。
トーリーは、三人が消えてしまわないかと、息をするのも心配でしたが、三人ともトーリーを見て、笑っているようでした。
しかし、けたたましい声でなくクジャクがやってくると、みんな笑いだしましたが、やがてスライドを抜いた幻灯のように、いっせいに消えてなくなると、後は枝から粉雪が散りかかるだけでした。