この馬どうぼうは、もちろん、まぼろしの馬、フェストを見たのでした。
みんなはその馬の話を聞いて急に黙ってしまったので、馬どうぼうの青年は、髪の毛がさかだつような思いをしたといいます。
翌日、雪はやんでいました。
しかし、あたりは魔法にかかったように真白で、家の庭には小鳥の小さい足跡がついているだけでした。
トーリーは、ふみあとをあまりつけないように、そっと雪の庭に出て、いつものように、みどりの鹿の立っている方に行ってみます。
木々は雪につつまれて、目のない雪だるまのようでした。
しばらく行くと、小さな動物が雪の中を軽く踏んで歩いたような足跡があり、それを追って大きなイチイの木の下にもぐりこむと、すぐ耳もとで、美しいフルートの音が聞こえました。